在宅の介護家族と向き合うケアマネジャーの約6割が、子育てと介護が重なる「ダブルケア」の家庭を担当した経験があることが、毎日新聞と介護・ヘルスケア事業会社「インターネットインフィニティー」(東京都)の共同調査で明らかになった。ダブルケアラーはその重い負担から自分の時間を持てず、心身の不調や働けない悩みを抱える人が多いとして、97%が支援が不十分だと訴えた。
ダブルケアは担い手の人口を含めて正確な実態を調べた国の統計がない。専門家は「介護の現場を熟知するケアマネの5人に3人が直面していたという割合はかなり高い。相当数のダブルケアラーが存在し、支援が行き届いていない状況を示している」と指摘した。ダブルケアは公式の定義がないが、大学生以下の子育てと家族の介護を同時に担っている状況とした。
◇ケアマネジャーとは
介護保険のスペシャリストとも呼ばれ、在宅や施設で介護が必要な人に応じたサービスの利用計画(ケアプラン)を作成する。利用者と少なくとも月1回の面接が義務付けられ、介護の状況を把握しながら計画の見直しや事業者との調整も担う。2000年の介護保険制度の導入とともに資格が創設され、都道府県が実施する試験に合格する必要がある。22年版の厚生労働白書によると、全国で約19万人が働いている。
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